― 少数精鋭の4作、それぞれのリズムと感情
2025年10月のPitchfork Best New Music(BNM)は、わずか4作の選出。
しかしそのぶん、粒立ちのある作品ばかりだった印象。
ジャンルは異なれど、どれも“リズム”“感情”“没入”をテーマにしているように感じられた。
📚 今月の選出作品一覧
| アーティスト | タイトル | スコア | ジャンル |
| Sudan Archives | The BPM | 8.4 | Experimental R&B / Electronic |
| Carrier | Rhythm Immortal | 8.4 | Jazz Fusion / Experimental |
| Rochelle Jordan | Through the Wall | 8.3 | Alt-R&B / Club |
| Feeo | GOODNESS | 8.3 | Art Pop / Indie R&B |
🎧 Apple Musicリンク一覧
- Sudan Archives – The BPM
- Carrier – Rhythm Immortal
- Rochelle Jordan – Through the Wall
- Feeo – GOODNESS
🔍 レビュー要約・聴きどころ
✨ Sudan Archives –
The BPM
(8.4)
- 自身のルーツを再構築するようなアルバムで、バイオリン、ビート、R&Bが独自のバランスで融合。
- Pitchforkは「この作品はまさに“beats per minute”というタイトルが示す通り、身体が自然に反応するリズムの宝庫」と絶賛。
→ 聴きどころ:クラブと詩情が共存する、躍動するグルーヴとメロディ。
🌊 Carrier –
Rhythm Immortal
(8.4)
- ジャズと電子音響が絡み合う、浮遊感に満ちたアルバム。
- ドラム、サックス、エフェクトのレイヤーが複雑なのに心地いい。
- Pitchforkは「リズムが不死であるならば、それは感情の原形だ」と表現し、ジャズの霊性とテクノロジーの接点を評価。
→ 聴きどころ:瞑想的で夢見心地な時間に沈み込むようなサウンド。
🔊 Rochelle Jordan –
Through the Wall
(8.3)
- クラブビートと繊細なボーカルの絶妙なバランス。
- Pitchforkは「その声はまるで壁の向こうから届いてくるようだ」と評し、スモーキーな雰囲気と高密度なベースの対比を評価。
→ 聴きどころ:クラブ文脈の中にあるエモーションの引っかかり。
🌀 Feeo –
GOODNESS
(8.3)
- 囁きのような歌声のなかに葛藤と不安を詰め込んだアートポップ作品。
- Pitchforkは「この静かなアルバムは、感情の小さな起伏すら大きく感じさせる」とコメント。
→ 聴きどころ:小声の中にある“叫び”のようなものを探しにいく作品。
💬 所感
今月は少数精鋭という感じで、どの作品にもじっくり向き合える余白があった。
その中でも個人的に一番好きだったのはCarrierの『Rhythm Immortal』。
昨年リリースされたビートの効いた曲「Coastal」が特に気に入っていて、よく聴いていた。
ただビートが強いだけじゃなくて、ふっと浮かび上がるようなサウンドの挿入があるのが印象的で。
今作もその浮遊感のある音使いはしっかり引き継がれていて、さらに没入感が増した。
ジャズのようでありながら、電子的で夢の中のような──そんな感覚がずっと続いていくような作品だった。
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